経営学とは|組織を解明する学問

経営学(Business Admin.)
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経営学はどのような学問か

 結論から言えば、経営学とは「組織集団(企業)に関する諸問題を対象として解明する学問」ということができます。経営学は、よく経済学と混同されることがありますが、経済学との違いは、主に研究対象です。経済学は、世の中にある全て資源(ヒト、カネ、天然資源など)を効率的に配分することを目的としており、その対象は経済そのものです。一方、経営学は、組織集団の持続的な経営(これを経営学ではゴーイング・コンサーン(組織継続の前提)といいます。)を主な対象としています。経済全体を見渡す経済学と、一組織集団に焦点を当てる経営学では、取り扱う分野が重複する部分もありますが、その方向性や目的は、大きく異なるのです。

組織集団を研究する

 経営学は、英語では「Business Administration(ビジネス・アドミニストレーション)」や「Business Management(ビジネス・マネジメント)」と表現されます。それぞれ日本語に直訳すれば、経営管理と言い換えることもできます。その意味からも、経営学が管理(マネジメント)を対象する学問であることが分かるでしょう。管理の対象となるのが、組織集団です。上記では、カッコで(企業)という言葉をあえて付け加えました。なぜなら経営学は、企業のみが研究対象ではないからです。

 皆さんは、「企業」と聞くとどのようなイメージをもたれるでしょうか。一般的には、企業といえば、会社を指すため、つまり、営利組織(利益を追求する組織)と考えるでしょう。経営学はお金やビジネスに関する学問だというイメージを持つ方が多いのも、これが理由と考えられるでしょう。しかし、経営学は営利組織のみを研究しているわけではありません。世の中には様々な組織が存在し、それは営利を目的とする組織の他に、利益を追求しない非営利組織も含まれます。経営学は、企業のみならず、そうした非営利組織も研究対象としているのです。

結論

 経営学は、1900年代前半に登場した、実は未だ歴史が浅い学問の一つです。経営学内では、定義やフレームワークが不十分とされる理論が多く残されており、研究・議論が進められています。上記で解説した経営学の定義やその概要も、学者によって解釈が一部異なる部分があるのも事実です。ですので、本記事における経営学に係る見解は、一意見として考えていただけると幸いです(本記事も必要に応じて修正を加えることを予定しています。)。

【参考文献】

  • 青島矢一(2022)『経営学入門(はじめての経営学)』東洋経済新報社。
  • 伊丹敬之・加護野忠男(2022)『ゼミナール経営学』日経BP社。
  • 加護野忠男・吉村典久(2021)『1からの経営学[第3版]』碩学舎。
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